第25話
チビと娘とこたろうと。
我が家には15歳で亡くなった先代猫がいました。名前はチビ。メス猫。
体が大きく尻尾が立派な猫で、このチビは賢くて人の言葉もよく理解してました。
チビは娘が産まれる前からいましたので娘とチビはとても仲良しでした。
チビの寝かしつけ
娘が4歳くらいから寝かしつけをするのはチビの役目でした。え??何言ってんの?と思われるでしょうが、チビが寝かしつけをしてました。
娘は夜9時就寝と決めていたのですが、9時頃になるとチビが娘を迎えにくるのです。
2階で過ごす事が多かったチビが1階に降りて来て、リビング前の廊下で一声「にゃー!」と鳴くのです。娘の就寝の時間です。
呼ばれた娘はチビと一緒に2階の寝室へ行き、しばらくするとチビがリビングに降りてきます。娘の様子を見に行くとグッスリ寝ていました。
では、どのように寝かしつけてるのかと言うと、娘が布団に入るとチビも娘のそばに寝ころびます。チビは娘の手のひらに顔を乗せて、娘はチビの体を撫でながら眠りにつきます。チビは娘が眠ると1階に降りて今度は私たちのそばでくつろぎ始めます。
娘もチビに呼ばれると愚図る事なく寝室に向かい、毛が気持ち良いのか安心するのか、あっという間に寝ていました。本当に本当にチビには感謝しています。この寝かしつけはチビが亡くなるまで続きました。
4歳くらいだとまだ一人で眠れる子は少ないと思います。チビには本当に私は楽をさせてもらいました。
チビが亡くなって・・・
チビと娘は仲良しでしたのでチビが亡くなってからしばらくの間、娘が突然号泣する事がありました。話を聞くとチビの事を思い出してしまったと。車の中や普通に生活している中で突然泣き出してしまうのです。泣き出す事が無くなったのは半年は過ぎたころだったでしょうか。
その時こたろうは2歳くらいでした。ひどいイタズラ坊主でしたが2歳頃にはだいぶ落ち着いていて、しかも人間大好きこたろうですから娘とも仲良しでした。
こたろうがいなかったらチビが亡くなった悲しみを癒せていただろうか?娘も私もこたろうがいたから乗り越えられた気がします。ぜひ長生きしてもらいたい。