介護漫画2
優しい嘘
窓越し面会をした話は前回の漫画でも書きました。
漫画の通りなんですけどね・・・・
父は看取り期に入っていて、本当に生気が無いというか・・・
体も動かせず、声も出せず、うなずく事もままならない。
もちろん腕をあげる事も出来ない。
なんて声をかけていいか分からない。
暗い話なんて出来ない。
だから嘘をつきました。
兄妹みんな父に会いたがっていると。
不自然なくらい面会に来ていないのだから嘘を見破られてるかもしれない。
それでも兄妹間に大きな溝が出来て修復できない状態なんてそんな情報は父にはいらない。
兄妹仲良くやっていると思ってくれたほうが良い。
これから先は楽しい話だけを聞いてくれればいい。
最後は苦しくないようにしたいと医師が言ってくれたから、穏やかな最後にしてあげたいのです。
兄妹達は父の老いた姿を見るのが恐いのかもしれない
主な介護者である私でも今回の面会は恐かった。
6月から発熱を繰り返し絶食を繰り返した父は恐らくやせ細ってしまってる事が容易に想像できたからです。
その姿を直視するのが少し恐かったのです。
私でも恐いのだから、兄妹たちはもっとこわいでしょう。
父の入所日に「俺はいいや」と見送りに来なかった兄。
子供の幼稚園が半日授業でその日はお迎えが早いから見送りにいけないと言った妹。
それ以前からずっと会っていないのだから1年は余裕で会っていないはずです。
実家を掃除した時に兄と妹の旦那さんには(妹とは会えず)父が発熱を繰り返して絶食も繰り返してる事は伝えました。
それでも面会に行かないのですから、もう衰えた父を直視するのが恐いのだと思います。
直視できないんですよ。
だって介護してこなかったから。
どれだけ親が衰えてるのかきっと想像する事も出来ないでしょう。
だからね、きっとシャッター閉めちゃってるんです。
親の事は多分もう見えてない。聞こえてない。
親の事を考えるのやめちゃってるんです。
都合よく存在を消しちゃってる。
無責任で薄情なそんな私の兄妹。
私にこんな酷い嘘をつかせた私の兄妹。
お願いだから面会に行って欲しい。最後くらい親の為に少しの時間を作ってほしい。
もういつ最後になるか分からないのだから。